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3月4日(金) 晴れ

夜と霧」。原題は「心理学者、強制収容所を体験する」。

原題と邦題の違いも面白い。


人生は歯医者の椅子に座っているようなものだ。さあこれからが本番だ、と思っているうちに終わってしまう。(ビスマルク)


生活の中で、何度も何度も過去を反芻する。

幸せだったときの記憶。

自由に駆け回って遊んでいたときの記憶。

大切に愛されていたときの記憶。

そうして反芻して、自分を誤魔化しながら目の前にあるものをこなしていく。

果たして、目の前にあるちっぽけな苦難ですら、自分には受け入れがたいのだろうか。

心を甘い過去に浸らせて、現実ではじっと体を丸めて嫌なものが通りすぎるまで待つ。

そんな生き方をしなければならないほど、現実は酷だろうか。

それはきっと、怠惰だ。

不安と、臆病と、傲慢と、怠惰な心がそうさせる。

別に、常に前向きに取り組むべきだと自分を追い込む必要も無いが、そうして心を未来にやったり過去にやったりと揺らめかせていると、今に留まる方法がわからなくなるような。

すでに、わからなくなってしまっているような。

そんな気がする。